詩人:奏 | [投票][編集] |
僕にだけ優しい
そんな訳じゃなくて
君は誰にでも優しくて
勘違いなのか
それともやっぱり
僕だけが特別なのか
「おつきあい」してても
さっぱり分からなくて
君にとって
僕だけが一番で
特別なんだ、って
思うに思えなくて
だけど
たまに見せるその笑顔が
僕の前でだけ柔らかいから
やっぱり僕だけが
特別なんだって
思えるんだ
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変わる過去なんて無い
そのお陰で
随分苦しんだ
けれど
変わらない未来なんて無いから
そう信じるから
過去を踏み台にしつつ
光に手を伸ばしてみた
あまりにも距離があるけれど
ずっと待っててくれるから
踏み台を増やして
また手を伸ばすよ
いつか届く時まで
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多分今日のあの試合が
一生で最後の真剣勝負だっただろう
チャンスボールを拾って
トスまできちんと繋いで
スパイクを決めてくれる
こんな不思議な一体感は
他じゃ味わえないだろうな
ありがとう、お疲れさま、さようなら
バレー歴5年と授業でちょっとの
たったひとつの特技。
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誰が合っていて
誰が間違っているか
なんて
誰が決めることでもない
テストじゃあるまいし
正義感に燃えるのも
我が道を行くのも
人の勝手であって
偉そうに意見できないのに
要するにアレですよ
十人十色
「ワタシが理解できないからダメ」なんて
小学生じゃないんだから
もう大人でしょ
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言葉が
ぽろぽろと
手の中からこぼれて
かき集めても
またどこかに
ぽろぽろと
落ちていく
大切な言葉も
聞きたくなかった罵りも
いっぱいになって溢れて
知らないうちに
道端に落としていて
誰にも伝わらない言葉が
悲しくなって溢れる前に
何よりも嬉しかった言葉が
記憶からぽろぽろと
こぼれてしまう前に
こうして形をあげて
大事に閉まっておく
それが今の僕の詩
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「ちゃんとご飯食べてるん?
見る度に痩せてるんちゃう?
無理しちゃあかんよ」
努力し始めて
一番欲しかったその言葉が
まさか先生に言われるとは
思ってもみませんでしたよ
ちゃんと見ててくれて
ありがとうね先生
昔は教師なんてって思ってた
今はちゃんと信じられるよ
しかし私の体重は変わっちゃいない罠
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ふ、と
孤独感が押し寄せる
学校でも
日常でも
唐突に寂しくなる
それが嫌だから
皆に構って貰いたいから
キモキャラになってみたんだわ
確かに構って貰えて
笑ってくれる友達も出来た
でもな
ただ後悔の念
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可愛くなれたら
見直してくれるかな
なんて
甘い考えで
大して努力もせず
痩せたいとか言い出してみた
中身が悪ければ
外身が良くなるハズもなく
結局は何も変わらないまま
今日もまた"デブ"なんて
切ない言葉を言われたりして
絶食しようかなぁ
なんて
出来もしないことを考える
気付いたらいつの間にか
俺女が女の子だわ
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真っ暗になると
ふと怖くなる
昔のことを思い出して
胸が苦しくなる
ああ、やっぱり
記憶力なんて、ね
壊れてしまいたいよ
誰か僕を
ぐちゃぐちゃにかき混ぜて
そっと 埋めて下さい
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じわり と
何かがずれていく気がした
何でもない日常で
今日もまた何かが
じわり と
ずれていった
それが何なのか
僕には分からないけど
一つ分かるのは
小さな消失感