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長月の部屋


[3] もみじ
詩人:長月 [投票][得票][編集]

もみじが一葉 母から ちぎれた
ちっちゃな手のひら うら おもて
時に 旋回しながら
ゆっくり 落ちた

こんな小糠雨の日であったから
踏みしだかれて 泥にまみれた手のひらが
数々 横たわる中へ

ああ あの枝は 悲しかろう

ぼくは 今しがた地についた
その子を拾い上げた

風に揺られて 
枝がほうとため息をついた

2008/02/20 (Wed)

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