春夏秋冬その四季に匂いがあってその匂いで震え戸惑う春には全てが始まり慌ただしく去ってゆく青春の桜の匂い夏にはみんな賑わいたち何かを胸に刻もうとした生涯の祭りの匂い秋には静かに色付き淋しさを漂わせた静寂の街の匂い冬にははかなく散った街路樹の枯葉失恋の日の匂いそいつらは優しく感じそっと心をかるくしてくれる結局得体の知れない安堵感に包まれる…
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