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禪稀の部屋


[7] 君へ
詩人:禪稀 [投票][得票][編集]

愛していたよ…

君は自分の価値を全然わかってなかった
素敵な羽をもっているのに弱々しかったけど綺麗な心をもってるのに

僕には愛してると言ったじゃないか…
汚い心しかないなんて嘘だよ

僕は君を残していくことでしか君を守れなかった…

本当はもっと君といたかったけど
僕らの愛は許されないものだったらしいから

どうして愛し合うのに神や悪魔や人間に許しを請わなくてはいけないのかわからなかった

“何故…”

誰にも迷惑なんかかけてなんかないのに
彼女は僕らと全然かわらない

出会ってしばらくしたら気が付いた
彼女は孤独だと心の奥で泣いていた

そりゃ 一人だったら淋しいさ
仲間外れにされたら悲しいさ

なのに彼女は精一杯強がって悪いふりばかりしてたんだ

そんな彼女の本当の心に触れるたび
彼女に引かれていったんだ僕ら人間にない君の綺麗な心に

君は僕が消えたことで自分責めることはしないで欲しい
君にはまた別な道があることを願ってる

僕が消えたことで
君はまた一人にしちゃったから
君にまた孤独を味あわせちゃうことになるから
だから 別な人を探してね
僕が消えるのを選んだのは君に消えて欲しくなかったんだ
君には未来があったから
僕の時間はもともと残り少なかったから

君に神や悪魔はやっぱり非情だったね
一人で消えてくつもりだったのに
わざわざ君の前で消すなんて…

僕の体が消えたとしても
僕は君をずっと愛してる

2007/01/17 (Wed)

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