詩人:樹 | [投票][編集] |
冷たく悲しい空気が張り詰めているこの部屋
それを気にせず鳴り続ける着信音
いつもならうれしくてすぐに出る私
けど、今はそんな私はいない
愛しいあなたへ贈るつもりだった腕時計
今では私たちの関係を現しているかのように止まっている・・
ため息しすぎで酸欠になったこの部屋から出てみた
運命のいたずらか、愛しかったあなたに会った・・
部屋よりも冷たく、重い空気・・
その空気を切り裂くように私の瞳から涙が出た
あなたは私を抱きしめた
「愛してる・・」
あなたのお決まりの言葉
「・・・本気じゃないくせに・・・・」
運良く聞こえたあなたは青ざめた
無言の私たち、周りからはどう見えてる?
私の最後の優しさ・・・
「・・・さようなら・・・」
あなたを突き放し、背を向けた
これでよかったと私に言い聞かせる
あれからどれだけの時が過ぎたのだろう・・
止む事のないこの涙はどうすればいい?
忘れたはずのあなたの存在・・
まだ、ココロの片隅に残っている・・