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やまびこの部屋


[46] 憎しみの かげり
詩人:やまびこ [投票][編集]

悔しかった
君を逃して

頭を打たれて、
わめいて、叫んで、

助けは来ずに

遠い道を 歩きずくめで
闇にまぎれて、足が疲れる

歯がゆい涙は、 塩っからく
海が 飲み込んでも いいくらい
血潮のように、地球の地べたを 感じる

むずがゆい

短かいだろう この冬も
熱い日本酒をなめても、酔った時には
もう 次の春が来る


憎む傷をそっと なでて、
誰かに憎まれもせず、

それだけは、自然界に かたじけない
俺を だれも さげすまない

まぼろしで居る

愛を深め
眠る中に、うっすら火の踊りを見る

ポエムのシンガー
呼びつけたい

あなたも来てよ

歌って、ハミングして、
話して、ちょっと笑って、

ルルールンルン、スキップの心を はずませて
新しい雪を
やがて来る夏の、グリーンの風に ばらまければ

2009/11/30 (Mon)

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