詩人:さみだれ | [投票][編集] |
キチガイ嘔吐下痢偏頭痛
静寂と衰弱を繰り返して
泣く泣くこともしなくなった
僕はとても幸せ
涙見せる躊躇いもないよ
機械的に頷く君は
首を落として初めて泣いた
こっくんこっくん飲み続けた
君の手紙の文字
消え入りそうな最後の一文
「お願い早く死んでください」
失うものなど何もないと
肩を撫で下ろしてようやく泣いた
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ほらほら冴えない脳の断片ばっかり
ちんたらちんたら集めて
海馬の応急処置なんて今はどうでもいいでしょう?
それより美味しいクレープ食べに行こうよ
甘ったるい時間を連れて
日の光を飽きるまで浴びませんか
理解の限界を下回るのはそんなに恥ずかしいことではないよ
他人が為せないことは自分でやりなさい
それでも「もう無理!死にたい!!」と鞄の中に叫ぶなら
ちょっと遠くの公園で桜を見ませんか
何もいいことなんてありはしませんよ
それもまぁアリなんじゃないのって
あんこの乗っかった団子を食べながら
一息つこうぜ
小さな毛細血管を部屋のベッドの下に落としてきた
君は一息つこうぜ
揺れ動く雨のお化け
破天荒なシグナル飛ばす宇宙人の
影に隠れたまんまの
君の幸福
僕は触れていたい
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天と点を合わせて僕は世界だと笑ってた
それを突然あなたはぶち壊して
僕の背中を押した
夢は現実にはならないけれど
現実に持ち込めるものだと
地下へ落ちていく僕を見下ろして
優しい声で諭した
点だった僕の背には羽なんて生えてるはずもなく
ただ落ちていくだけの毎日を
死んだふりで過ごした
僕の頭の中にある未来なんて
幸せとは呼べないけれど
そんなことは今はどっか置いといて
踏みとどまることだけを考えてろ
夢は現実には程遠いけれど
見えないところにはない
いつだって見ていていいんだ
現実があることを忘れてなけりゃ
僕はどうにかして飛ぼうと
羽なんて生やそうと気張っても
空はだんだん遠ざかるばかり
あなただって小さくなってる
あれ?まだ見てる
まだ僕を見てる
あなたの足元まで
這い上がっていく点だった僕の手や足は
現実であることをもう認めてる
あとは僕の意思が崖っぷちに届くまで
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夜行バスに乗って
知らない町を過ぎて
隣で眠る 君の手をギュッと
涙はでない
夜明けまでは
隣で眠る 君がバスを降りるまで
星のトゲがちくり
記憶を突いて
今はもう会えない
知らない町の夕べ
心の奥へ
駆け寄る君の笑顔
涙はつゆ降らず
隣で眠る 君の頬にも
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何分前に硬直したのか
心臓が諦めたあとになって
8グラムの魂が
耳の穴に詰まった状態で
まだ俺は死んじゃいない
恋だってまだしてるし
腹だって減ってるし
まだ観てない映画があるんだ
早く気づいて
燃やされる前にどうか
生存確認急いで!
脳はハイになって訴えてる
ここにいる、俺はいる
脳の隅っこで考えてる
告白の決め台詞
8グラムの魂がまだ耳の穴に詰まった状態で
まだまだ俺は生きてる
脳は唐揚げを欲しがってるよ
たった1分の生存確認怠らないでちゃんと見て
君たちも泣いてないでさ
ちょっとは希望を持ちなさいよ!
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とっても愉快なウサギちゃん♪
声潰してまで歌ってる
愛の歌ですか?それは
舌を噛まないようによだれを垂らして
ここにいたい、いたい、いたいと叫ぶ
ビブラートがもうしわがれた声
能天気な私以下数名
狂ったように頭をふり
悲しいふりはもうたくさんだ!と
世界は嘆いているとも知らず
ギブソンのちょっと高いレスポールカスタム
ペグがいかれちまったことも知らず
今までこうやって生きてきたんだ!と
僕らの愛の歌?は続く
とっても愉快なウサギちゃん
『ここにいたい、いたい、いたい、いたいんだ!!』
月に飛んでったフライングヒューマン
歪な形の夢を見てる
悩ましい僕らの背中を撫でることで
死なずに済んでいる
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私はこの世界には毒でしかないのです
この息が
この足が
この心が毎日壊している
人の影
「あなただけは」と もがいてはみたけど
やはりこの手は
あなたを傷つけて毎日殺している
多元世界があればと願う
私は世界の裏切り者
イデアすらその目を預けはしない
この目はあまりにも淀んだ視界を持ったから
神様がいないのは!
信じないものがここにいるから
私は世界の毒でしかない
このクオリアは未来を否定して
あなたがやっと掴みとった明日さえ
この足で踏みにじる
脳が
いつも
痛い思いをして
悲しそうに立ってるのに
私は望まない望めない望もうとしない
この言葉が
この心が
毎日壊している
それは希望であり
優しさであり
ありきたりな幸せであり
人の影
こんな世界は嫌だ!
僕はひとりになんかなりたくない
誰かがいつも気にしてくれるように
優しくありたい
傷つけたくなんかない
僕と一緒にいてよ
それでも愛を歌うには不完全な存在
私はいつまでも変わらない
この世界に唯一無二
私の未完成な世界の終わり
この心が今日壊している
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静かの海に着きました
人魚はもとよりクラゲもいません
ただ一艘の船があり
私があり
それだけです
百年夢見たお伽噺は
この海にはありません
ここから見えるのは
押し付けがましい現実の数々
ようやく身に滲みました
これが命の限りだと
夕焼けのオレンジを
ルナリアンは知らない
それでも黄昏は知っている
とてもよく知っている
“あなたは誰?“と問う言葉を
ずうっと聞いて生きてきたから
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少し呼吸をやめて
目を閉じてみたら
風の触れるほほが鈍くなる
少し耳を塞いで
空をあおげば
目の前に落ちてくる星の雨
昨日よりいい日だと
君は呟く
明日が怖いと
僕は嘆く
少し歩みを止めて
手を伸ばせば
君の指に届く不完全の今日
形を見せる
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世界が破綻してもあなたは存在しない
私はなんのためにあるんだ
私はなんだ
あなたにはなんだ
世界は私を語らない
殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ
世界は私を知らないならわ私を知るのは誰