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さみだれの部屋


[162] ブラックホール
詩人:さみだれ [投票][編集]

日向は遠い
敷居の向こう
誰かが過ぎれば
行けるのかしら
瞼を閉じた記憶
嘘でもいいから
もう一度だけ
星が見たいの
奪った光の数
誰にも知られないように
ポケットの奥へ
仕舞いこんでた
でもまだ足りなくて
誰かが過ぎるのを
指をくわえて
待っているの
日陰は涼しいけど
思い出にはならない
誰の胸にも
輝きはしない
奪った光の数
数えることもやめた
伸ばす手だってもう
疲れてしまったの
足を止めた記憶
嘘でもいいから
もう一度だけ
星が見たいの
眩しくないだけ
優しくなりたいの

2011/07/05 (Tue)

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