わからずやのダダは眠れる場所がほしいと森の中へ足を踏み入れた町の人たちはすぐに帰ってくるだろうと眠らず宴を続けた月が照らす切り株にダダは体を預けたこっそり後をついてきた君は彼を見つけられずそれはそうダダはもういなかった誰の目にも触れられなかった機械的な涙を流す町の人たちの夜明けそこに月はなく夕べの跡が目立つばかり森の中は静かに君はひとり眠らずにいる
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