詩人:さみだれ | [投票][得票][編集] |
誰もいない夕暮れの廊下
友達はみんな離れて遊んでる
名札を握って泣いてた
体育座りで泣いてた
迎えに来たお父さんは
仕事着のままで
泣いてたら怒られるから
涙を拭いて駆け寄った
手を繋いで帰るときに
隣から香る匂いが
いつまでも忘れられない
いつまでも大きいその手も
今は泣くこともなくなって
ひとりでいることも怖くない
名札の名前は漢字になって
その意味を背負う勇気もある
今は仕事をして汗をかいて
今になってその苦労がわかったよ
いつまでも忘れはしないだろう
あなたの隣で香る匂い
いつまでも敵いはしないだろう
あなたのその手の大きさには
「POET10YEARS」