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さみだれの部屋


[347] スターダスト
詩人:さみだれ [投票][得票][編集]

それは言ったよ
幸せそうに
町に降り注ぐ火の粉が
絵を描いているんだ
あたりを燃やしながら
虹色を作ろうと絵の具を選りながら
歌うたいは狂ったように
愛を捧げていたよ
ショップ店員はレジをほったらかして
愛を確かめたよ
隣人の隣人を思うことはなく
ペットを抱えて怯えていたよ
なぁ、それは言うんだ
幸せそうに
"見なくてもいいんじゃないか"

木星を過ぎた辺りから
なんとなく
なんとなくイメージはあったんだ
月とすれ違うときには
もう遅かったんだ

それは言うんだ
幸せそうに
"不幸に思うことはない
だからって何もかも
犠牲にしていいことはない"
そうやって
穏やかに微笑むんだ

2011/11/27 (Sun)

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