夕日に目を奪われ月は背に隠した山をすべるように燃える木々がひとつ、またひとつ灰になっていく人は黄昏の中ゆらゆらと漂う誰の手も握れず散り散りに去っていく世界の終わりにしては美しすぎるし黎明にしては寂しすぎた
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