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さみだれの部屋


[390] 無題
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遠い秋の頃
訪れる冬に躍る胸もない頃
夢を見ていた
懐かしい未来の夢を
たくさんのことを真似て
自分らしさを得た頃
銀世界から誰かが語りかける
その声が怖かった
ただ逃げたかった
だから殺してほしいとせがんだ

その場しのぎの優しさが役に立たないことを
私は知っている
遠い秋の頃
訪れる冬に抱く腕もない頃
祈ったよ
優しくできるように
冬が過ぎて
春が駆けていき
夏がすがる
二度目の秋にはわかったよ
優しさなんてものは
自分のためでしかないと
知ったんだよ

2012/02/03 (Fri)

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