月が見守る夜のこと平たい大地に二人だけあなたと私を連れていって冷たい涙を拭く指を持っているのはあなただけ音符の実のなる木の下で静かに絵本を読んでいたい譜線の引かれた砂浜で海の音を聴いていたいもしも月に行けたならあなたはウサギになるのかな悲しいけれどそれでもいいだって私はカメになるから平たい大地に二人だけあなたと私を引き合わせピアノの音に誘われて二人の夢を見させてよ
[前頁] [さみだれの部屋] [次頁]