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さみだれの部屋


[602] 鼓動なき夜
詩人:さみだれ [投票][編集]

この訳のわからない感覚
ないんだ
知識が記憶が
帰りたい
原初の海へ

何も持たない無垢な日へ

廃人のように
天井を睨み付けたまま
あなたを思う毎日
かけがえのない日々など
報われなければただの時間

言葉が足りない
詩を書くものにとって死に等しいそれは
少年のように
見るものすべてに息をあたえていた時を
懐かしむ走馬灯

今一度
土に還り
この星の細胞となり

とぐろを巻いた蛇

知恵の実の甘さ

私を愛してやまない人が

一人いてくれれば
私は人間になれる

そして今は
ただ溶けたい

生命のスープ
その記憶の中に

2012/11/08 (Thu)

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