あなたが夜毎鳴くものですから私はすっかり眠れなくなり朝焼ける空にめまいを覚え日を避けるようになりましたあなたは昼こそ大人しく慎ましく淑やかにしかし焼けた空が沈む頃には誰にともなく喋り出すのですあなたは空しさの檻をあてがわれ味気のない乾パンをつつき羽繕いで半日を稼ぐと時の流れを急かしましたあなたの本心もまた他のそれと同じに外套を羽織り見映えよく取り繕うのです
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