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さみだれの部屋


[659] 幸福論
詩人:さみだれ [投票][得票][編集]

奇跡が
私たちのそばにいつでもあったなら
とても退屈で
つまらない錯覚を起こすかもしれないね
私たちは
絶望と背中合わせに座っているけれど
それは奇跡の代役で
本当は幸せと手を取り合っているのかもしれないね
私たちは
ときにそれを忘れてしまい
幻惑された人は
夢を見なくなり
漂流した人は
いよいよ死んでしまう
だから
あなたたちが言わなきゃね
奇跡を指差して
背中を押してあげなきゃね
絶望は
私たちのそばにいつでもあったから
とても唐突に
しかし確実に奇跡はあるんだよ
どんな形であれ、さ

2013/02/23 (Sat)

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