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さみだれの部屋


[775] 夜明けの月
詩人:さみだれ [投票][編集]

くすぐる頬の冷たさも今は
遠い地球の上に
雨となって滲みる

ここにはなにもない
豊かな町も
風の香りも
心踊るときも

梳かす髪の柔らかな音が
遠い地球の上に
琴のように響く

絶えずうたい続け
いつか言葉をなくし
後ろにはなにも待たず
寝転がるこの背には

二人は夜明けを待つ
ただ一度の夜明けを
世界の始まりと呼んで
手を繋ぎ続けた

2014/03/01 (Sat)

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