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さみだれの部屋


[834] 見えなくなった星の話
詩人:さみだれ [投票][編集]

何も特別なことはないんだ
そう思えたら
当たり前のことが霞んでいく
一秒前の君はいなくて
“大事にしてた“と
言う僕さえいなくて
子供たちは町を歩く
不思議なことを
特別なことを通りすぎて
もう大人になる頃だろう

行く手を阻む黒い靄が
ずっと晴れない
何も当たり前のことはないんだ
そう思えたら
特別なことが霞んでいく
昨日の夢がポスターになって
町中に貼られた
そんな世界を置き去りにして
僕は俯いて歩く
いつかの子供たちとすれ違い
僕は俯いて歩く

2014/09/21 (Sun)

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