詩人:野上 道弥 | [投票][編集] |
今日
君は元気な産声を上げて
明日から
総てが未知なる世界へ踏み出すはずだった
無力な僕は
そんな君の未来を守ることが出来なかった
許されるはずのない僕は
君を忘れずに生きていき
苦しさと無力感と
君と
君のお母さんが居ない空虚に苛まれながら
僕は未来を生きて行く
君をこの手に抱けないこと
至極当然のことながら
とても残念だ
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僕は何もかもを失いそうになる程
君を待ち望んでいたに違いない
逢えない君に逢えたらいいと
想いばかりが交錯している
想いばかりが迷路の中で
君を探して止まず走る
何もかも失うことが
代償でもいいから
生れてくる筈の
生命ある君と
お母さんと
僕たちの
未来を
歩む
夢
かなえたい
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今日は大切な君が生まれた日
本当なら病院のベッドの上で
生まれていた僕らの子供と
一緒に祝ってたね
帰り道にバースディケーキを買って
僕は一人で君の誕生日を祝おう
君が生まれて
君と出会った事
感謝しながら
一人でシャンパンを呑んで
一人で唄って
二人の誕生日を祝おう
そしてまた明日から
暫くは一人でいる寂しい自由を
愚にもつかない仕事ぶりを
謳歌しよう
少しの間だけの同い年
年が明けたら
また僕がひとつだけ
おじさんに近づくけれど
君も後を追ってくるから
大して嫌でもないや
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あのころからの日記をつけるとしたら
毎日毎日
『君が好きだ』
とか
『今日も君を好きで居られた』
とかで
毎日を埋め尽くし
今となっては
『君に会いたい』
とか
『君に会いたい』
とかで
日記の頁を埋め尽くし
汚しきってしまう
詩人:野上 道弥 | [投票][編集] |
とある人の唇から言葉は紡がれた
「愛とはこの世で『最も美しく』、『最も尊く』て『最も儚く』『とても利己的』で『この上なく愚かしくて』いい意味でも悪い意味でも『理解不能』なもの」
だと