海月のように浮かんでいたい誰一人いない夏の夕暮れの海海鳥達も羽を休めに巣に戻ろうとしている朱に染まった波は規則正しく体を揺らしては沈めて返って行く陽が沈みきって星が瞬いて月が照らす砂浜に寝そべり自分がどれだけ小さくて弱い者かを再確認できたらそのまま眠って陽が空を焦がすのを待とう1日くらいそんな風に無駄に過ごすのも悪くないから
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