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野上 道弥の部屋


[205] 縁日
詩人:野上 道弥 [投票][編集]

はぐれないように君の手を強く握ってた

 はぐれないように僕の手を強く握り返してた

  振り返った時

   別の人なら嫌だなと

    永遠と思える瞬間があった

     君は悪戯心に爪を立ててた

      読み取られてたかと

       本気で思った

        人ごみの中の喧騒に小さくはしゃぐ君は

         僕の愛する君なんだと

          心から思った

           全ての店が閉まる時間まで一緒に居て

            君が悲しげに声を奏でた

             お祭りの後って寂しいね

              二人で居ても寂しいの

               と、聞き返したくなる

                縁日の夜

2004/07/28 (Wed)

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