立ち並ぶビルの窓から 四角い朱い光が僕達に降り注ぐ直前のお話 僕らはずっと繋いだ手を少し離して 眩しい夕陽から逃げるように歩いて ビルの影に人目を避けるように入った 隠れてキスをしてた 長い長いキスを隠れてしてた 四角の朱の光が僕らに差し掛かった もちろん気付かなかったけれど 影から出た僕らは腕を組んで歩いてた 長く長く伸びた影は一人の姿しかない感覚だった 真夏の夕陽はまだまだ暑く眩しい 忙しない人の流れは逃げるように速い 僕らに流れる時間はなんて遅い
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