詩人:中村真生子 | [投票][得票][編集] |
−18℃の寒気が
空の機嫌を損ねさせ
空はゴロゴロと怒りながら
大粒の雨を降らせる。
ズボンの裾をびしょびしょにして
目的地にたどり着く。
しばらくすると
バリバリと大粒の雹。
雹に当たらなかっただけでも幸いか。
一夜明けて
夏のような天気。
夕べ怒った空はすっかり機嫌を取り戻し
夕べ怯えた草木は光の中で自らを癒す。
すっきりと気持ちを切り替えて…。
夕べ集団下校をした子どもたちが
スケッチブックを持って街を歩く。
頭上に広がる空の和解を
眼下に広がる草木の癒しを
心の深いところに刻みながら…。