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中村真生子の部屋


[115] 花物語〜巡る季節〜
詩人:中村真生子 [投票][編集]


「愛しているよ」と花は咲き

大地に、空に、風に、雨に

佇むものの心に

ありったけの笑顔で

物語を紡ぎ始める。

時に饒舌に

時に控えめに…。

その紡がれた物語を

私たちは季節と呼ぶ。

そして

「ありがとう」と花は散り

大地に、空に、風に、雨に

佇むものの心に

ありったけの気持ちで

物語を刻む。

時に賑やかに

時にひっそりと…。

その刻まれた物語を

私たちは四季と呼ぶ。

野イバラはいよいよ白く

傍らには咲き始めた紫露草。

心の大地には

夕暮れの園の満開の桜。


2012/05/24 (Thu)

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