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中村真生子の部屋


[213] パンの味
詩人:中村真生子 [投票][得票][編集]


そのパンは

小麦とバターの風味がして

耳までサクサク。

噛むほどに

素材の味わいが広がり

今更ながらに

パンのおいしさを知る。

そのパンは

作った人の人柄が偲ばれて

心までホクホク。

めったに笑顔を見せない

けれどとびっきりの

笑顔をもっているその人の…。

小麦粉とバターのように

二人が結ばれた理由が

解けていく…。

その香ばしい風味とともに…。


2012/09/03 (Mon)

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