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きよたかの部屋


[26] 手編みの未来
詩人:きよたか [投票][得票][編集]

あなたの こころ は
きっと毛糸で出来ているんだね。

そっ と触れようとすると
あたたかくって
包み込んでくれるような。

そんな気持ちになるから
きっとそう。

だからわたしは
いっそ毛糸になって

あなたと紡がれていきたい
と思った。

あなたと寄り添って
丁寧に編み込まれていきたい

そうしたらわたしも
あなたみたいになれそうな気がして。


けれど

ふとしたことで少しよじれて

直したいのに直せなくて

余計に絡み合って

どうにもならなくなって





"全く同じものではないから、仕方ないんだよ"




そっ とそう言って
抱きしめてくれたあなたは

やっぱりあたたかくて。


"大事なことは
どこかで諦めても
決して辞めないことなんだよ"


そう続けたあなたを

わたしは
ぎゅっ と抱きしめた。



いつか


出来るだけ遠い未来に


どちらかの毛糸が
足りなくなってしまったとき

二人の宝物を
あたたかく包み込んであげられるくらいの

マフラーになれたらいい。

わたしはあなたと
そんな人になりたい。

2016/02/05 (Fri)

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