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華亥羅区凶の部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] 堕天使の罠
詩人:華亥羅区凶 [投票][編集]

ただ
そこに居る君

当たり前のように
そこに居る君

当たり前のように
笑顔で居た君


ああ
失ってから気付いた

こんな悲しむなんて

思ってもみなかった

天使に手を取られて

君は空の向こう

失ってから気付いた

愛していたなんて

絶望の顔した

俺のペルソナ

顔だけ笑いながら

俺は泣いてた

忘れない

当たり前のように

君が側に居てくれた事



忘れないように…
忘れないように…


忘れたく…ない

のに



誰かが
俺を

迎えに来た


羽根のついた美しい…

美しい……天使…

俺の手を取って

連れて…

行った先は…

雨雲の中

空の地獄…



ありえない

君が
生きていたなんて…

死んだはずなのに…


雲に入る途中

振りかえると
君がいた


ありえない

ナンセンスだ

君は
死んだ俺を抱き締めた…



愛しています…
サヨナラ…

2003/12/21 (Sun)

[2] 砂の記憶
詩人:華亥羅区凶 [投票][編集]

風の中
一人立ってた

水の中
意識漂って

めまぐるしい日々は
記憶の奥底へ

罪悪感に
耳を塞いで

叫び声は
荒野に消えた

砂漠の蜃気楼
見えるのは俺の愛

ゆらゆらと

ただゆらゆらと

日常など忘れて

夢の世界


笑ってる

君の頬は
ひきつって


泣いてる

意味も知らず

理由も知らず

俺の頬が濡れてゆく


何があったのか

記憶の奥底は

真っ暗闇


俺の言葉は

深紅の剣

君の瞳が

深紅に染まって


空は
灰色に染まり直した


嗚呼悲しみ等知らず

嗚呼喜び等知らず


何も聞かないで

ただ

ただ

ただ…


冷たい牢獄に

閉じ込めて


2003/12/21 (Sun)

[3] メリークリスマス
詩人:華亥羅区凶 [投票][編集]

隣には
誰も
居ないのに

プレゼント
抱えて
愛する人を
待つ

夢に消えた聖夜の一日


サンタさん
どうか
僕の願い
届けて


愛してる

言葉だけでも
君へ


君の好きな
テディベア
赤いリボン
つけて
僕と一緒に
待つよ


サンタさん
あの人の
願い
僕に届けて

僕が
叶えられるのなら
きっとそれが
一番の
プレゼント

僕の
叶えられない 夢

君に
テディベアの
プレゼント

さよならもなしに
消えた君に
さよならだけでも
言わせて


メリー
メリー
クリスマス
イエス様

産まれてくれて
ありがとう

お陰で
大好きな人に
沢山の思い出
貰ったよ


君へ ありがとう

どんなに望んでも
戻っては来ないけれど

プレゼント
渡せないけれど

沢山の思い出
本当にありがとう

メリー
メリー
クリスマス

2003/12/21 (Sun)

[4] 雲と空と月
詩人:華亥羅区凶 [投票][編集]

庭で空を見上げたら
珍しく夕日に出くわして
雲の染まり具合が良かった…


今日の月は丸くて綺麗だった
時々雲に隠れるけれど
疑うことはなかった…

なんか
悟った気分になったよ

ただ
今という時間を
生きているんだよなって
思っただけだけどさ

それだけで
心熱くなったよ

明日も
明るい日でありますよう…

2003/12/21 (Sun)

[5] 狂詩曲
詩人:華亥羅区凶 [投票][編集]

それは
ロウソクの
炎の
揺らめきに似て…

それは
雲が
形を変え
それでも空を
失わないのに似て…

それは
雨が洪水を起こそうと
全て流しきらないのにも似ていて…


あぁ…
そこは私の楽園


私の
中から
無意識に出てくる
不安な私

あぁ…
それは過去にも
未来にも行けぬ事に
似ていて…

あぁ…
それは
ピアノの詩狂曲と
似て似つかぬような儚さ…

記憶の片隅に空いた穴から
貴方を救い出して…

何時か貴方がしたように
自分を励まして見せた

そしたら貴方は
最後に微笑んでくれたわ…

『ごめんな…』


何故そう言ったのかは
分からなかったけれど


貴方の声が聞けただけで


私は一杯だった…

2003/12/21 (Sun)

[6] 涙のワケ
詩人:華亥羅区凶 [投票][編集]

なぁ
なんで
泣いてるんだ?

こんなに俺は
近くにいるのに…

何で泣くんだ?

俺じゃあ
癒すことも
ましてや、
慰めになる言葉すら
出てこなくて…

泣かないで
とは
言わない

好きなだけ
泣いて

何日だって
泣いて

ただ
俺に癒すことすら
出来ないのなら

せめて
抱かせてくれ

俺の胸で
泣いてくれ


いつも
泣かない君が
珍しく泣くから

俺は戸惑った
胸に痛みを伴って

きっと
泣き顔なんて
見られたくないだろうから

愛していると
言ったら
君はもっと
泣きそうだから

せめて
声を出して泣いてくれ

俺が何も言えないように


苦しくて
悲しくて

そんな泣き声の君

俺まで泣きそうだ



君の涙が真珠になった



人魚の君


最後に
頬に
口付けた

2003/12/21 (Sun)

[7] 寝言
詩人:華亥羅区凶 [投票][編集]

目覚めの悪い日は
君が居ないから


なんて

言い訳をした


目覚めの良い日は
君が居るから


ねぇ…
好きだよ…


朝焼けの中


隣の君に
囁いた


2003/12/21 (Sun)

[8] 悪役の君へ
詩人:華亥羅区凶 [投票][編集]

愛しき人よ
どうか逝かないで


貴方が居た時間が
あまりにも
輝いて見えて

いっそう
悲しみが
目立つばかりで


愛しき人よ
どうか逝かないで


貴方にとって
私が何であれ

貴方は
要らない人ではないから

どうか逝かないで


貴方の

狂気も
悲しみも
苦しみも

私は受け止めて見せるから


貴方が
居ない
私は
壊れるしかなくて


どうか
どうか
逝かないで…


儚くも
この世に
生まれてすら居ない


貴方…


作り話の貴方…



2003/12/21 (Sun)

[9] 知らぬ間に旅人に
詩人:華亥羅区凶 [投票][編集]

俺は
何時だって
流れもの


新しい靴と新しい服で出かけたら
いきなりの夕立に鷲掴みにされて
靴はドロドロ
服はスケスケ


夏じゃなくて良かったなんてのんきに考えながら前を見たら黒猫が震えていた
服を脱いで上一枚になって黒猫を暖めようとしたら逃げられた

家に帰ろうと思ったら知り合いのオバサンに捕まって長話

フラフラになって家についたら鍵がかかってて入れない


そんな日を繰り返して
自分が自分なのかすら
長い年月の末に忘れちまったよ


名前のない俺は
自分のことを俺と呼ぶから
男だと思ってたらオナベと言われた

女だったのかぁ。


何時までものんきな俺は

今のところ名前のない
のんきな旅人

2003/12/21 (Sun)

[10] 存在理由
詩人:華亥羅区凶 [投票][編集]

俺が存在する理由なんて

多分
他人から見たらちっぽけでしかなくて


君のために生きているんだ

なんて
君に押し付けたくもなくて


ただ
漂うように

君のことを考えながら
毎日生きているんだ


自分が今
生きているなんて
俺は胸を張って言えないけど


でも
君がそう聞くのならきっと


芝居でも思い込みでも
ただ信じているだけでも

『生きている』


言わないといけないんだ

その為に
俺は
生きているから


君が
『死なせない』
って言ったから


俺が勘違いしてるんでもいい


君は
俺に死んで欲しくない事にした



…そんな
馬鹿げた理由だよ

ホント…

2003/12/22 (Mon)
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