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与末居の部屋


[365] 降雨。
詩人:与末居 [投票][編集]

ふってわいた存在が、通りすぎていってしまった。
差し上げたピアスの明細の文字が空しく指をなぞる。
寝台から見上げた顔は分からないまま、触れられなかった。
留め置かれた書籍のなかに挟まれた写真だけが、残された。
綴じられないままの文書があちこちに散らばり。
こぼれてあふれた器は、拾いきれないまま。

2022/04/29 (Fri)

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