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梅宮 蛍の部屋


[35] 窓の此岸
詩人:梅宮 蛍 [投票][編集]

何をそんなに苛立つことがあるのか 空が地を打ち据える
ときに激しく ときに弱く
私は部屋で独り じっと息を殺している
鞭の音 張り手の音 愛の音 哀しみの音
どんな音色とも思えるそれを
息を殺して聞いている

何がそんなに憎いのか 空が地を睨みつける
ジリ ジリ と 灼くほどに
私は部屋で独り じっとそれを見ている
白くて 全てが灰になりそうだよ


窓のこちら 快適で安全な箱の中から
ただ聞いている ただ見ている

 ああ
 ああ、そうか

あれ等が憎いのは地ではないのか
『私』達なのか

2023/07/09 (Sun)

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