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彼女はネットで知り合った人を
恋し愛しているという
ただ彼女は
その相手が誰なのか
十年以上かかっても
見極め切れない
判らない
そして それが ルールだという
青空から降って来た雨は
虹を作り
消えてまた 季節毎
現れながら
また消える
彼女は待ち合わせする
空想のカフェで
よく虹を覧て
月夜に孤独でありながら
孤独ではないような
空想カフェ
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意識の中の幾つかの扉
開けば
それぞれの背景
新しい扉向こうは
小さな草原のよな
こころの畑
そこには文学
詩 音楽 絵画 など
文化の恵みの種蒔きをする人たち
空の風と雲の凪がれも
違う空気
違う時のながれ
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意識向こうのある扉を開くと
不思議な
夜風のメロディー
表情ちがういつもの
かがやく月
凪がれ星
映すカフェで
時の色彩のライン画く旅の人
記し詠う君
音鳴らし詩う君
聴くよ
傍ら妖精のよに羽を伸ばし舞う姿
凪がれ星
一瞬
せつなく 瞬いて
月映すスープ揺れた
みな 振り向いて
朝焼けと
消えて
現実の音
葉の向こうから聴こえて
物語 変わったよに
君は
幼さ消えて春風の中
新しい靴はいて
出掛けて征くよ
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ネカマは哀しく楽しいという
いいか俺はネカマぢゃねぇんだから
俺の気分が変わった時は
乖離のようなもんだと思っとけ
おママごと用の皿に
客用の皿 引き出して並べるんぢゃねぇ
酒は呑んでねぇ
久しぶり緑茶を飲んだ
カフェインはあれか
興奮剤か 乖離用の
大丈夫だ
ふたくちめはやめとっから
左利きのまま
酒呑んで左利きで軽酔し
右脳で詩んぢゃねぇ
誤魔化すために詩い続けてるうち
誤魔化しが本当になってくくらい
文の学 効果 副作用
相乗効果で
ちがう世界に行ってしまう
誤魔化し合うための
詩合戦 聞いて
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春には溶ける雪ダルマのアベック
手袋だけ落ちて
小川となり
寄り添い合った
雪ダルマ
暖かそうに
こんな人間に無理矢理
ラブソングうたわせても
ラムのラブソングを
サディスティックに変調させたよな文句しか
知らない
浮気などされたら
本物そっくらな蜘蛛のおもちゃを沢山
買って 椅子やめにつくとこ
置いたとて逃げるというより
喜びそうなタイプで
おもしろくない
そうさ 緊急対策に意識傾きやすいのは
大切な人たちを守るため
そこで
雪ダルマのアベック
詩い逢うよに
寄り添ってる
春には手袋だけ落ちている
ふたりの想い
飽和し大気となり
雲となり雨となり
傘 鳴らす
いつか雪となって
その寒さは
温もり求めること
報せ合うように
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雪の滴伝いし時の狭間
夢覧る
春の蜃気楼
飽和し湯気のぬくもり霞む詠の行方
彼方 迎う雪の雲
夢隠しつつ白く街 村
降り積もる物語の先に
春だと詠むに
あまりに冬うつくしく
哀しみ隠し
白き蜃気楼 果て溶けた物語
飽和し
夢観た跡の雪溶け水
隠れた跡の捜の詩
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僕は自分を自分だとよく意識したこと
在っただろうか
ただ望むこと
やりたい事を
夢という範囲を
そこに我を意識したことあっただろうか
そのなかに自己の世界
部屋が在り
ただ
あまりこの先 時間は無いよと知ってしまえば
自分らしく在りたいなどという見方より
自分という嫌な面、認めている面、理解している面
それ以外の自身を人間は意識するのだと想う
自身が好むような人間では無かったからと
自分を空虚として見ることは
間違っている
ただ幼い頃の無意識が記憶している過程が
そう想わせているのなら
治癒の時の旅のようなものと
接触出来たならと
言葉と気持ちだけでは云えますが
そんなに単純な問題ではなく
心の細胞が傷ついていても修復する過程
こころのシナプス切れていたら繋ぐ過程
沢山の人たちが望んでいる
元気が無い時は思考は止まります
それは自然と少しずつ元気になることさえ意識せず
時を過ごすことも
必要なのだと想います
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精霊となった恋
聖霊となった愛
水辺の氷融けて
蓮の華食べる獣たち
在る春先の闇の夜
解脱希み吐いた
リカちゃん人形の衣
破かれ消えた彼の詩の一頁
本物だという玩具の指輪
使わ名ない空白の免許証
口封じされた改ざん書類のコピー
記憶中のタマシイの殺人鬼の藁人形
花束の残骸
悲しみ憎しみだらけの塊となった老廃物
文学識った獣たちの
精霊となった恋
聖霊となった愛の哀しみに
春先の淡雪
降り積もる
薄衣の雪山
溶ける頃
文学うたう
その旅衣肩
花びら乗せて
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キッチンで
あなたから貰った詩を
冬の気温に湯気たち
恵みというソースで
頂く
不器用な心は
失敗した 火加減
水加減
調理に使うはずの水を火消しに使ったり
ソースをかけ過ぎたり
加熱し過ぎて難くしてしまい
何が柔らかくするのか
火、水加減も後に気づく
地球の
お家
マンション
アパートの上
花びら舞うような
柔らかな雪舞う日
暮らしの手帖のような
感傷
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化学反応のよな詩を綴るなと
忠告受け
雀の鳴き声 消えた
二日酔いと似た朝
文学
詩吟のよに余韻
響いて
眩しく光合成のよに
葉たち詩わせた
紅いマフラーのあの娘の
桜色した
夏へ向かう衿先に
文学乗せたペン剣の
若い文士の
鋭い文章力と比例しない不器用な
性分と
念つよく はかなく
たくましき 春の少女のよな
母となる人の詩に
夏に向かう葉たちの詩
ワルツのような詩吟
その光合成のよな淡濃のメロディー
風 予感のよに
さわさわと
買い物袋に好きなワイン提げて
ふっくらとした微と前髪だった彼女やつれ
生活に疲れた手で
失った愛情の淵
闇なか
柔らか切なき詩吟
綴り出す