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さららの部屋


[29] 彫られゆく時刻
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時折
砂時計の向こう世界に




プラネタリウムの様な
物語 “存在
して



落ちてゆく砂の刻みに


誰かと


誰か 囁く愛の語りを



落ちてゆく砂の音
掻き消し





男装のバレリーナ
波打ち際



白き泡と弾き合うよに



足先


踊る先の水平線



その未来はどんな物語




砂時計
繰り返し落ちてく音色



消して
隠し事


互いの秘密





舞い上がる

舞い落ちながら




君の翼
砂時計の向こう世界



混濁の蒼さ
抱え込み


なかなか飛べないようで



見事に飛んだ




その時刻



僕はこの手で砂時計を割った



現実を知るために


現実を見るために












2011/12/19 (Mon)

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