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さららの部屋


[332] 砂漠カフェ
詩人:さらら [投票][編集]

 


砂漠のカフェ窓外


白骨化した過去



あれ取り払ってよと


時の風と砂の幻に伝える


童話のなかにたたずむ



シナリオを果てしなく


青い水平線に掻き消したよに

過ごしても



波は幾度も 砂地に戻す


事実を


青い水平線向こうばかり

眺めた意識に

しばし背を向け


再び その街を知る


ほろほろと顕れた隠し事


ホルマリンに浸かったままの句


割れて破片と羊水のよな


水流れて川となり抜け出す




砂漠のカフェ

白骨化した事実


破られていた




青く果てしない水平線

向こうに未来は無かった



ただ 事実を無視した

抜け出した句の乖離現象に


忘れる程 透き通り


忘れるなと


破れた頁 波うち際へ












2012/03/20 (Tue)

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