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如月。の部屋


[14] 時かけ少女と虹男
詩人:如月。 [投票][得票][編集]

 


時かけ少女

キャトル フィーユ
四つ葉のクロバーで

花輪編んでいたよ

その時の背後には原爆ドーム


暴力正当化し消えない現場

時かけ少女は

レイプ犯たちの遺体

踏み潰すかのように

その白骨の上

歩み歩いているうち


白い森なかの白い迷路


キャトル フィーユー
子供の頃編んだ四つ葉の
花輪

枯れて


時折 迷路でメッセージ詠む


嘆いているような声
メッセージ


時かけ少女
キャトル フィーユを
たまに詩い返す


足元にはレイプ犯たちの
腐乱し白骨化した遺体


白い森の白い迷路


そこから出たいと伝えたい

だけど 問題は 解決は

しては いない

外へ放出される放射能の維持のよに




枯れたキャトル フィーユに月灯


嘆き聴こえた声
詠んで聴く


そのうち


僕 虹男なんだ とメッセージ

空に架かる



その位置から

ある時の場から

虹を幾度も覧る


虹男は晴れ男
雨男にはなれなかったけど


虹男にはなれた


晴れ間に 雨降らし


虹 架ける


その時だけ
キャトル フィーユの葉

水玉受け虹写す


時かけ少女と
虹男は時にそんな風に


時 架けた


それは

何だったのだろう













2012/05/29 (Tue)

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