詩人:lightn' | [投票][得票][編集] |
樹木(きぎ)はその無骨さを嘆くこともなく
両腕を大空に広げ 太陽仰ぎ
堂々と風雨に身を洗う
野花はその可憐さに気づくこともなく
短い命を繰り返し 凛として
悲しみに暮れはしない
海を渡る風は吹き抜けてきた山里(やまさと)の、
思い出に浸ることもなく行手を見つめ
ただ舞い進む。
川水は過去に振り向かず 出会いに心踊らさず
軽やかに そして時にはとうとうと
流れ行くだけ。
ただ人だけが自らを思い 喜び 悲しみ 思い出し
未来に そして出会いに期待を抱く
時としてそれは苦しく
痛みをも連れてくるというのに。
けれど それは心嬉しくもあり 心温かくもある
人であることが、人であることが・・・
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