詩人:roki | [投票][編集] |
ここには俺以外の人の気配はなかった。
辺りは真っ暗というよりも黒色になっているといったほうが良いだろうか。自分の身体は見えるのにその他は黒一色……。
何だこの空間は?
冷静になって考えてみる。気が付けば地に足がついている。どうやら重力は普通にあるらしい。足に力を入れれば歩ける。どういう場所かはわからないが、歩ける。
ここはどこなのか?検討もつかないまま足を進める。足音はする。しかしその音は響かない。一歩、また一歩とゆっくり進む。
やがて、視界に黒を切り裂くように一筋の光が見えてきた。出口?わからないがとにかく進むしかなかった。だが、その光はいくら歩いても近づいてこない。何なんだ一体?
暗闇の中を、俺は一生さまよいつづけるのか?