終りが見えた

またこの物語は
振り出しに戻る

繰り返す結末は運命

抜け出す事の出来ない世界

時計の針がまた
音を立てて刻み出す

ただボーッと疲れて
目が霞む
立ち眩み

頭も舌も上手く回らない

淡々と同じ曲が何度も流れ
時間だけ過ぎていく


スーっと夢の中へ
ハッと目が覚めると
まだ1時間後の世界


眠くない
眠くならない

ただ寝たいだけ

手を伸ばした引出しの中

もう居ないのねハルシオン

眠る為に毎月1万円
だいたいそんなもんかな

眠る為だけにね

煙を吐き出す為に1日300円

いったい何をしているんだ私は

眠れない
禁煙出来ない

百害在って一利無し

全くこんなんじゃまだ杓子の方が世の為になってるじゃないか

もう知らない

そんなに眠くなければ寝なきゃいい

そんなに煙出したければ煙突にでもなればいい

勝手にしなさい

愛しているから
愛してよ

愛してるって言ったんだから
愛してよ

なんて我儘なんだ

愛ってそんなに押し付けちゃいけないんじゃないの

目に見えない
触れられないけど
とてもとても重いものなんだ

あまり押し付けたら
相手潰れちゃう

潰しちゃったし

重いけど壊れやすい

それに気付く頃には
後の祭り

まるちびのうたを覚えてるかな

くだらない歌だったのに
「すごいうた」だって
褒めてくれたね

みなしごのくまのうたを覚えてるかな

へたくそなピアノなのに
「うたってうたって」と
楽しそうだったね

私ね体だけ大人になってしまった
中身はあの時のまんま

なのにどんどん大人になっていってしまうんだね
もう姉弟じゃないみたい

私は覚えてる
あなたは何を覚えてるかな

二段ベットの下におもちゃをいっぱい隠したね

朝起きてたまに信じられないんだ
あれから15年以上経ったなんて

割ったグラスを洗濯機の下に隠したね
「いいつけるよ」って脅すと泣いた
あなた弱虫だったね

私は泣かない子だった

いつから逆になってたっけ

まるで夢みたい
こんなの夢みたい

朝起きたら二段ベットの下には
あなたが寝てて
その下にはおもちゃがたくさんあって

まるちびのうたを歌うんだ

「すごい」って言って褒めてよ

何度でも歌うから笑ってよ

せっかく何日も前から
用意してたサプライズも
君の一言で
どうでもいいがらくたになった

ばかみたい
お化粧なんかして

肌が痒い

明日

いらない

大抵予想つく

憂鬱

未来

欲しい

全然予想つかない

とにかく明日

つまんなそう

早く眠りたい

起きたくない

なるべく長く

ごめんね

弱音ばかりで私

ごめんね

強くなくて私

ごめんね

つまんない人生しか選べなくて

ごめんね

明日がつまらないだなんて
いつも決めつけて

無言の逃避
これが一番楽
これされると一番ムカつく

話したくない時もあるよ
仕方がない

話し合えばきっと
解り合えるはず
一度は好きだと愛し合った

でももう諦めるしかないって
被害妄想押し付けて
逃げ出そうか

解り合えない恐怖も無くなる

恋をするのに言葉は必要ない
さよならには不可欠だよ

都合良く言い訳考えよう
手伝うよ
相手も馬鹿じゃない

そういえば彼の名前
何だったっけ
あんなに好きだったのに
忘れてしまった

どんな声だった
どんな性格だった

私知ってたっけ

忘れたんじゃなくて
初めから知らなかったんだっけ

そんな馬鹿なね

そんな人好きにならない

じゃあ彼は誰

私は
私は誰

行きたくない

後何日・・

やりたくない
言いたくない

後何日・・

出たくない


神様にお願い事をした

だけど今さら
聞いてくれるはずない

裏切ったのは私

確かにそうだった

でも辛かったから
苦しかったから


もういい加減
許してよ

正しい道へ導いてよ