詩人:ℒisa | [投票][編集] |
狩るな
狩られるな
追うな
追われろ
求めるな
受け入れろ
与えられれば与えれば良い
探るな
察しろ
知ろうとするな
理解されようとするな
動じるな
突き動かせ
見下されるな
一歩下がれば良い
泣くな騒ぐな喚くな
往生際が悪い
香りだけ残して
早々立ち去れ
戻って来なければ
鼻で笑え
戻って来れば
手の内の泥団子
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届かない言葉でも良い
結ばれない恋でも良い
叶わない夢でも良い
流れ星は刹那だけれど
本当は永久なんだよ
求めるより
守る方が苦しい
一生を掛けて求める事は出来ても
一生を掛けて守る事は難しい
またひとつ守るべきはずだったものを失って‥
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そう
何でも無い様な事なんか
本当に何でも無くて
すぐ忘れちゃうんだよね
なんだかんだ
文句垂れながら
頑張ってる時の事の方が
後から思えば幸せだったり
幸せに満ちた気でいた日々が
後から思えばアホ臭く思えたり
馬鹿だなぁ
この目は何も見えてない
この耳は何も聞いてない
だからもう
投げ出したくなる時こそ
踏ん張るんだよ
投げ出したくなるほど
重たいもの手にしてるんだもん
実感してるんだもん
気付いてるじゃんか
その重みに
馬鹿だなぁ‥
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信じれば
努力すれば
願えば
祈れば
目指せば
諦めなければ
夢は必ず叶うなんて
簡単に言わないでよ
掴んでもいないのに言わないでよ
掴んだなら尚更言わないでよ
「何が欲しい?」
そう聞かれていつも
何も答えられないのは
それはもう欲しているものだからだよ
形ある物事の価値なんか
たかが知れていて
本当に欲しいのは
形になんか出来ないもの
私がいつも一番に欲したのは
愛する者の幸せだった
それこそが安らぎ
それこそが幸せだと
信じているからだよ
お金で買えるものなんかに
幸福が見えないの
だから働く
働いてお金を稼ぐんだ
お金で買える幸福は無くても
お金で防げる不幸はあるはずだから
愛する者を
守るの
その為なら鬼にもなろう。
信じれば
努力すれば
願えば
祈れば
目指せば
諦めなければ
夢は必ず叶うなんて
簡単に言わないでよ
掴んでもいないのに言わないでよ
掴んだなら尚更言わないでよ
大木になるはずの小さな芽も
儚く枯れてしまえば
誰にも知られないままに‥
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どうして私は
君を許せなかったんだろう
どうして私は
私を許せなかったんだろう
ぼろぼろになるまで憎んで
壊れてしまうまで傷付けた
ふたりは愛し合っただけなのに
あのまま幸せに暮らせたのに
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按摩が恋人なら良い
三日三晩胃が苦しい
煙草に火を点けても
咳が止まらねぇや
頭ね
年中割れそう
ねぇ
嘘くっさい上辺の優しさ
止めないでね
それでも私の居場所になってる
あたしより不幸でも幸せでもない連中が
同じ秘密を持ってる
愛無く体を交えても
罪なんかに思わないからね
どうせ愛なんて云うのは消えてしまう
雪
降るよ
確かに冷たい
確かに暖かい
陽が差すといつの間にか
嘘みたいに消えてる
同じだよ
その嘘っくさい優しさも
永久だと信じた恋も愛も
だからせめて
按摩が恋人なら良い
この子たちを肩からおろしてやってよ
十字架が重くて仕方ない
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もうすぐ夏休みの終わり
この時期になると
みんな慌てて宿題をしてた
7月中にすでに
大変な宿題は片付けてた友達もいた
私はどちらでもなく
自由研究にだけ夢中
ドリルなんかは最後まで
やらなかったし
やらなきゃいけないとも
やりたいとも
思わなかった
枯れたアサガオと
大事な自由研究の宿題を抱えて9月1日に登校
その日は必ず
避難訓練の日でもあった
防災頭巾も持たずに
一人でさっさと帰った
奥田先生は
私のおばあちゃんと
同じくらいの歳だった
粘土を使った授業の日
楽しそうにはしゃぐ同級生の雑音の中
私はひとり
蕎麦の花の絵を
描いていた
「あなたはそれでいいのよ」
奥田先生はいつも
優しく微笑んで
『私』を認めてくれた
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選択肢は幾らでも在った
導く手は無く
招く手に唆されて
幸は消耗品だった
積み重ねたのは罪だった
憧れの人は
いつまでも
憧れの人だ
「出来ない」と
決めた途端
道は消えた
本当に行きたい場所には
「行きたい」と
願うより先に
辿り着いてた
迷いを抱えたまま
決断するならまだ
立ち止まるべきだった
誰に急かされても
誰に追い抜かれても
信じたい道だけ進んで行こう
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夢を見た
寝ている間も
起きている隙間にも
夢を見た
どっちが現実で
どっちが夢かなんて
どうでもいい
この詩を書いているのは
夢の中かもしれない
あなたがこの詩を読む事
それも私の夢の中の話かもしれない
どちらもさほど変わりはないんだよ
ただ少し
風の向きを変えたり
蜩を鳴かせてみたり
恋をしてみたり
眠ってみたり
現実には不可能な事など
なにもなくて
私は笑う事も
君を救う事も出来る
貴方を殺す事も出来る
夢と現実の違い何か
何も無くて
私は車を運転しているし
空も少しなら飛べる
皆が同じ夢を見れば
それはもう夢なんかじゃない現実だと言うのなら
月を太陽に変える事も
簡単に出来るよ
『昨日あんたはこう言って笑っていたよ』
そうなんだ
でも私は本当は昨日
あっちへ還って
あの人に会っていたんだよ
あなたが話したのは
本当に私?