詩人:ℒisa | [投票][得票][編集] |
その娘は笑った
『貴女が幸せに
日常を笑って
過ごせればそれは
私にとっての幸せでもある』と
その娘は泣いた
『貴女がそうして
自分を傷付ける度
甚だ私も貴女に
傷付けられている』と
その娘は怒った
『お互い心底大切に
想い合ってる貴女たちが
互いに傷付け合うのを私はいつまで
見てなきゃならないの』と
その娘の言葉は
いつも私の味方で
親身で優しくて力強い
それなのに
自分の事になると
いつもその娘は
臆病で泣き虫で
変なところだけ強がりで
毎晩の様に電話を掛けてきては
酒を飲んで
泣いてたり
寂しさを紛らす様に
くだらない話で
私を笑わせたり
そうして最後に
いつも
こう言って
電話を切るの
『いつもありがとう』
電話越しの
その娘の声は
いつも酔ってて
電話を切る頃にはもう
何を話してるのかも解らない程だけど
『いつもありがとう』
それだけは毎回ハッキリと聞き取れるんだけど
本当に
何言ってるんだか‥
『いつもありがとう』
それは私のセリフだよ