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善田 真琴の部屋


[3] 恋猫乃巡恋歌
詩人:善田 真琴 [投票][得票][編集]


ひたぶるに
募る想ひの堪へ難く
あられ無く
枯れん許りに喉鳴らし
季節外れの情動に
寒空切り裂く
声挙げて
彷徨ふ恋猫と嘲ても
慎しみ欠くは
人もまた
大同小異の背較べ

取り澄ましたる
聖人君子も
情念の荒馬を御するに
骨折り脛に傷持たぬは
練達なる御者と呼ぶに
些か物足らぬ
味気なき心地こそすれ



恋猫と

嗤はば嗤へ

抗へぬ

内なる声に

従ひしのみ

2012/02/28 (Tue)

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