詩人:空色 | [投票][編集] |
思い出すのは決まって
キラキラと楽しかった頃
いつも二人で笑いあって
繋いだ手をぶんぶん振って歩いていた
どこが分かれ道で
どこですれ違っていたのか
私もわからない
繋がっていると思っていた
二人で歩いていけると
泣いても何も変わらない
貴方も涙を我慢していた
そうだね、私は楽しかった
貴方と歩いていけて楽しかった
さようなら、と言えない私は
まだ最後のカードを捨てられないけど
いつか素直に言える日はくるから
貴方もどうか
どうか、お元気で
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『夢は信じていればかならず叶うよ』
そう、言ってくれた先生
私も先生と同じくらいの歳になって
夢に向かって走っている人が転んでいるのを見たよ
努力して努力して
涙と不安を握りしめていた
信じていても叶わないこともあるんだね
それでも、険しい道を歩いていたあの人は強かった
また、新しい夢を見つけることの出来る
強くかっこいい人だった
先生、私も信じて頑張る人になれたかな
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走るしかなかった
ただ、思いっきり
なにも変わらないのは痛いほどわかっているけれど
あの時の私は走るしかなかった
転校なんてしてほしくないけれど
貴方から離れたくないけれど
幼い二人にはなにも変えられない
泣く以外を考えたら
走ることしかなかった
走りながらめいっぱい叫んだ
がんばれー
がんばれー
だいすきだー
走って走って、いっぱい泣いた
大人は青春だね、なんて笑うけれど
精一杯だった
今、振り返ると青春だったなって
笑えたよ
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懐かしい夢をみた
特別なことは何もなく
二人でくっついているだけ
私は本を読んで、貴方はゲームして
柔らかい空気、幸せな温度
目が覚めて、全てが夢だって気づいたとき
終わったんだな、と思えた
思い出は時に残酷だ
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おんなのこが、大きな声で泣いていた
わーんわーん
もういやだよー
きらいだよー
泣いて泣いて、大きくなるんだ
泣かなかった人なんて
誰もいないから
お母さんの胸で落ち着いてきた、あの女の子をちらっとみては
涙を心の箱にしまえるようになった自分をみた
大きな声で泣けたのは
いつだったかな
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少し上を向いて
唇噛み締めて
その場にじっと立ち尽くす
涙をこぼさないように
貴方とのさよならが
涙で終わらないように
もう、会えなくなるけれど
大切な日々だったから
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心がスカスカになるほど悲しい時も
泣けない痛みが私を襲う
悲しいのに、普段通りの態度をとって
電車のなかでは寝たふりしたり、
わたしは強がりを
手放せない大人になりました
中身は幼い子供のまま
弱くて、情けなくて、不安になって
だけどここまで歩いてきた
遅いけど、くねくねしてたけど
強がって、強がって
わたしは前に進む
傷も涙も痛みも全て
見ないふりなんかしないで
強がりながら歩いていこう
いつか、この強がり仮面を脱げる日がくるまで
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なんでも切れるハサミがあれば
こんなに泣かなくてもいいのにな
あの人との思い出も
あの人への気持ちも
ハサミでちょっきん、と切れたらな
痛みばかりの心を抱えた私は
こうして一人強がりを言うだけ
でも、今はまだハサミはしまっておこう
痛みばかりが目立つけど
私はきちんと恋をしていたから