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メイの部屋


[54] あたしのなかのあなたとあたし
詩人:メイ [投票][編集]

今でもあなたは
あたしのなかにいる

忘れようとすればするほどこんなにあなたが
好きなんだって
気がつくだけ

人はいくら忘れるとは
いっても結局
完璧には忘れられなくて
その断片はどこかに
残るもの

それならいっそ
あなたをあたしのなかに
住まわせてあげる

そのかわり
寂しく眠りに
ついたあとにはあたしを
あなたのいる世界へと
手を取り導いてね

やりきれなくて悲しくて
涙を流すときには
『もう大丈夫だよ』と
少しくもりがかった
その声で呼びかけてね

そして今では数少ない
嬉しいときには
あの笑顔を

こんなんじゃダメだって
わかっているけれど
弱いあたしのことだから
何か支えがないと
ふっと消えて
しまいそうなの

だからもう少しだけ
寄りかからせて

あたしのなかの
あなたにだけでも

2005/03/12 (Sat)

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