†ドッペルゲンガー†
鏡に両手を当てて覗きこんだら
僕じゃない僕が笑った
僕はもう一人の僕に出会った
何故か
そいつには色がなかった
モノクロの世界で生きてきたと
そう言ったんだ
現実は綺麗事じゃ行きていけない
本当の世界は…汚いのだと
色鮮やかな世界はただの仮面で
それを剥がせば
人は欲望を剥き出しにした獣に…変身するのだと
「悲しい世界だね…いや、人間が高望みしすぎた結果なのかな」
僕がふいに漏らした言葉
そして次に鏡を見た時には
そいつはいなくなっていた
そういえば
「僕にも仮面…あるのかな」
2005/12/15 (Thu)