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[59820] ドッペルゲンガー

詩人:美知



†ドッペルゲンガー†




鏡に両手を当てて覗きこんだら

僕じゃない僕が笑った

僕はもう一人の僕に出会った

何故か

そいつには色がなかった

モノクロの世界で生きてきたと

そう言ったんだ

現実は綺麗事じゃ行きていけない

本当の世界は…汚いのだと

色鮮やかな世界はただの仮面で

それを剥がせば

人は欲望を剥き出しにした獣に…変身するのだと

「悲しい世界だね…いや、人間が高望みしすぎた結果なのかな」

僕がふいに漏らした言葉

そして次に鏡を見た時には

そいつはいなくなっていた



そういえば



「僕にも仮面…あるのかな」

2005/12/15 (Thu)
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