ホーム > 詩人の部屋 > 右色の部屋 > 砂漠の自己愛:ランシェ

右色の部屋


[35] 砂漠の自己愛:ランシェ
詩人:右色 [投票][得票][編集]

僕はみんなが好きなのじゃなくてね

誰かを嫌う自分自身が嫌いなんだ

そうなんだ

何度やっても

どこまで行こうと

掬えるのは砂粒みたいな自己愛だけ

確かに

自分を嫌う人間は不幸なのかもしれない

しかしね

自分を嫌うことが出来ない惨めさは

決してその不幸に見劣りするものではないよ


自分を嫌えない

全てを正当化する論理展開(ロジカル・サーキット)

たぶん

まだ

しばらくは

僕はこの砂漠を周り続けるのだろう

2009/10/23 (Fri)

前頁] [右色の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -