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ariaの部屋


[31] 追憶とびぃ玉
詩人:aria [投票][得票][編集]

前に倣え
先頭は腰に手を
足並み揃えて
右足から一歩

昨夜
夢の中で
在るはずの無い
鎖を見た
引き千切ろうと
試みるあたしを
母が叱った

ねぇ
放射状に飛沫
幼い頃に割ったびぃ玉
掴み取った光の欠片
硝子の破片から一雫

海の深くで
君が泣く
揺れる
揺れる
揺れる
水面に映った
おぼろげな虚像は

きっと
あたしだった

きっと
あたしだった



過去に倣え
引き摺る事を
糧と誤解
前進なら一興

今夜
隣に座った男は
君と
同じコロン
掻き消す香は
錯乱
立ち上がれぬのは
脚か気持ちか

ねぇ
平行線に葛藤
幼い頃は透けてたびぃ玉
かざした光に屈折
混ざりものの将来像

空に遠くで
君が泣く
叫ぶ
叫ぶ
叫ぶ

漂う雲の如く
千切られたのは

きっと
あたしだった

きっと
あたしだった



2007/04/03 (Tue)

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