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ariaの部屋


[55] 月が邪魔する夜
詩人:aria [投票][得票][編集]


少し一人になりたくて
辿り着いた帰り道

何も怖れずに泣きたくて
飲み込む闇に甘えてみせた

無反応な日常は
両肩抱えるほど冷たくて

探り探り描く展望に
正直ちょっと疲れてた

新しい靴が
ふいに色を取り戻すから
反射的に見上げる

とんでもなく優しい
藍色の空に丸い月

それって反則じゃないって
だってあんた尖ってばかりじゃないって
悪態ついたって

止めたくない涙をずっと照らすから

止められない涙をずっと照らすから

優しい歌とか呟いて
けなげな花とか愛でてみた

哀しい歌を抱きしめて
傷ついた鳥とか連れ帰ってみたんだ

あたしらしくないと笑って
きっと君も同じ理由で笑っただろう

少し一人になりたかった夜
お節介な傍観者

月が邪魔する夜



2010/08/06 (Fri)

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