詩人:栢徠 | [投票][編集] |
居残り作業
携帯への着信
君との会話
教室を飛び出した
駅までの道のり
ただ、走り抜ける
また着信音
荒い呼吸を抑えて会話
駅に着いて君を探す
また着信
「一番奥に居るよ」
また足を動かして
君の場所へ
手を振る友達
でも、先に君が視界に入る
君が抱くのは友情
でも
私が抱くのは愛情
平行線
交わらない
でも、君からの着信を
待っている
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クラスの友達は遊びに行って
二人で歩く帰り道
滅多にないから嬉しい
だけど会話が進むたび
突き付けられる
『友達』という関係
君の気持ちがわからない
なのに、それだけははっきりとわかる
高鳴る気持ちと同等に
胸の中が冷えていく
別れた直後のメール着信
『なんで暗い顔しとったん?』
『ちょっとだけ、寂しかったのかもね』
友達に誘われなかったからじゃない
隣りに居るのに
君との距離が遠いから
好きという感情を
胸の中から取り出して
集めて一塊に
するとそれは
たった一言
「苦しい」と嘆いた
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好きという気持ち
嫌いという気持ち
苦しいという気持ち
全てを心に詰め込んで
グチャグチャにかき混ぜて
私は君が好き
友達は君が嫌い
間に挟まれて苦しい
けど、やっぱり私は君が好きだよ……
感情ってなんでこんなにも複雑なの?
君が嫌いという声が聞こえるたび、心が締め付けられる
苦しいよ……
私も君を嫌いになれれば良いのに
そんなこと、無理だってわかってる
苦しいよ……
苦しいよ……
好きも嫌いも全部無くなってしまえばいい
そしたら苦しいも無くなるのに
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空高く、飛ぼうとした
優しい世界がそこにあるような気がして
そこは苦しみなんて無い世界
誰かが言った『約束の地』
所詮は夢
風の音を聞きながらふと思う
もう、空を翔ぶための翼は無くしてしまった
それを寂しいと感じなくなったのはいつからだろう
それを悲しいと感じなくなったのはいつからだろう
風の音しか聞こえない
視界に広がる空を見つめて、遠い記憶の糸を辿る
もう、思い出せないや
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君に届けば良いと
いくつもの言の葉を
君に届けば良いと
僕の気持ちを
誰にも届かない
僕の心の言の葉を
……なんて
僕の心のままに
ただ言の葉を綴るだけ
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ねぇ、神様?
どうすれば願いは叶う?
教えてよ
不相応な願いだとわかってる
届かない思いだと知ってるよ
ねぇ、神様?
何を犠牲にすれば願いは叶う?
教えてよ
何を犠牲にしても良い
たとえ大切なものを犠牲にしてもいい
ねぇ、神様?
どうすれば私の願いはあなたに届くの?
教えてよ……
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愛してほしいなんて言わないよ
愛してほしいと思うけど
だって私はあなたが好きだから
この距離、嫌いじゃないもの
腕は組めないけど、隣には居れる
ただの友達として
私の思いが伝われば良い
でも、同時に思ってしまうの
離れたくない!
好きって感情はとっても厄介
どうしても持て余し気味
儚く消えると知ってるから
もう少し一緒に居てもいい?
愛の言葉はなくて良いから
ただの友達関係が終わるまで
決して遠くはないその日まで
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ひとつ恋をした
人を好きになる喜びを知った
ひとつ恋をした
人と笑いあう楽しさを知った
ひとつ恋をした
人を思う優しさを知った
ひとつ恋をした
人と別れる寂しさを知った
ひとつ恋をした
人を想う苦しさを知った
ひとつ恋をした
人を愛する葛藤を知った
そしてまた恋をした
喜びが溢れた
楽しさを与えあった
優しさに包まれた
寂しさに泣いた
苦しさに悩んだ
葛藤に苛まれた
嬉しかった
また恋をすることができて
あなたを好きになれて
あなたを愛する事ができて
ありがとう
私を愛してくれて
ありがとう
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アナタハ
ドチラヲ
エラビマスカ?
精神的に辛くなった友情
状況的に絶望的な愛情
天秤にかけたら、どちらに傾くだろう
天秤に乗せた瞬間、根元から折れてしまいそうで
怖くて、恐くて
出来そうにない
どちらもどんどん重くなる
りんごもみかんもさっさと腐ってしまえば良い
腐って、虫が湧いて、誰にも見向きもされずに跡形も無く消えてしまえば良い
なのに
りんごもみかんも腹がたつぐらいにみずみずしい