詩人:栢徠 | [投票][編集] |
軋んだ音を立てながら
回り始めた歯車たち
一つ一つがあってこそ
この中の世界がある
強くて脆い歯車が
奏でる音色は希望か
または絶望か
儚く響くその音を聴きし人は
何を思い何を感じる?
もし、神がいて願いを聞くのなら
「運命」という名の箱から出たい
それだけが、望み
傷つき壊れた歯車
動く事無い命の姿に涙した
儚く消えたその後に
何を残して何を糧に生きていく?
今日まで生きたあなたの思い出
夢見た瞳は、今何を見る?
この自由の空で
もし、神がいて願いを聞くのなら
「運命」という名の箱から出たい
それだけが、望み
それだけが、望み
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それは私にとって
優しい悪夢でしか無かった
好きだと告げられ
付き合い始め
2人の指を絡めながら
いつもの道を行く
隣りであなたが笑い
私は少し素直になれず
2人言葉を交わしあって
当然のようにキスをする
『幸せ』を具現化したよう
たまの喧嘩さえも次へのステップ
でも、夢はいつか覚めて
ベットから起き上がる時には大半の記憶が消え
足を床に降ろした瞬間現実に呑まれ
振り向いた先には何もない
おぼろげな記憶の欠片にいっそこれが夢であれば良いと思う
そして私は
優しい悪夢に囚われた
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いつからか、愛される事を諦めた
愛なんて必要無いと
愛なんて実在しないと
無用、不必要
だから、棄てた
周りに散らばった『ソレ』はもう原型すらわからない
ただ、赤く黒く白くそこにあるだけ
愛なんて……必要ないよ
愛など幻想
だから、私は愛を棄てた
……なのに、なんでこんなに涙が流れるの………?
赤が……
黒が……
白が……
全てが、流されていく
愛を棄てた私に聞こえるのは雨の音だけ
他にはもう……何も聞こえない
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フェンスの外側に立って目を閉じる
そのまま一歩前に出れば
身体は風に包まれる
心地よい浮遊感は一瞬
うるさい程の風の音を聞きながら私はおちてゆく
落ちる
堕ちる
それはいつまでも続く気がして
ふと目を開ければ地面はもう目の前だった
衝撃と痛み
それもまた、一瞬
生命の証は私を見捨て
溢れ出したそれは私を染める
それは私の生きていた証
そこで、目を開ける
目の前には変わらす目を閉じる前と同じ光景
今日も私は死んだ
日課になりつつある『自殺ごっこ』
ほんとに死ぬ勇気などなく
むしろ死ぬつもりすらない
私はゆっくりとフェンスの内側の世界へと戻る
向こうの世界の私はもう死んだから
理解なんかされなくていい
理解してほしくもない
だって、理由なんて無い
ひたすら私の中の私は死んでいく
きっと、明日も私は死ぬだろう
(でも、心のどこかで救ってほしいと願っていた)
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あの頃は幼過ぎて
好きという気持ち
愛という意味
知らずにただ2人で居た
突然1人になったのは七夕
2人で書いた短冊
笹と共に風に揺れる
1人見上げるは天の川
それから七夕は雨が降る
天の川を見たくないと願ったからか
織り姫と彦星に嫉妬したからか
逢えない……逢わなければ良い
ここには1人しか居ないのだから
大切なものを失ったのは神代の時代
再会を願い、ただ時は巡る
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大人になったかなんてわからない
今日は昨日の延長線
明日は今日の延長線
ただ、今まで見えなかった現実が本当にちょっとだけ見えて
ただ、目を逸らし続けていた現実(もの)にほんの少しだけ目を向けて
全てに向き合えないのは、弱いから
大人になんて、なれないから
ごめんとありがとうと
きっと、もっと沢山の言葉
大切な人に言わなきゃいけないのに
私はまだ大人になんてなれない
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私がその言葉を紡ぐ
とてもとても勇気が必要
とてもとても時間が必要
とてもとても恥ずかしい
とてもとても真っ赤な顔
貴方がその言葉を紡ぐ
とてもとても気軽に
とてもとても簡単に
少し恥ずかしそうに
少し頬を紅く染めて
私の言葉が重い訳じゃない
(それは希望)
貴方の言葉が軽い訳じゃない
(それは願望)
言葉にしなくても伝わる
でも
言葉にしないと不安になる
『あいしてる』
その言葉に高鳴る私の鼓動気づいてますか?
時々で良い
私にその言葉をください
言葉にしなくても伝わるけれど、たまに貴方の声で聞きたいの
その時はもちろん私も音にする
その胸に飛び込みながら