詩人:緋文字 | [投票][編集] |
夜気にあたりたくて
外に出て
思いの外
明るい空を見上げたら
満月
こんな気持ちで
月を見上げたのは
いつ以来だろう
夜空を見上げる時は
決まって悲しい記憶が
つきまとっていた
澄んだ気持ちで見てたのに
部屋に戻ると
途端に込み上げて
寝てるはずの
1200km先のあなたに
一言
『満月』を送信
一分
『僕も部屋から見てたよ』
距離なんて
関係ない
何も
関係ない
なにも
あなたは
きっと
傍に居て
今日も私を安らかにして
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甘い蜜
罠ではないと本能察知
しばし預けてみて
溺れるのではなく
ただ静かに
歩み寄り
ホラ
幸せ
なんて感じちゃったから
大きな口が開いた
呑み込まれそう
底無しの黒い沼
躰
半分沈めながら
うがった目付きをしていれば 大丈夫
だったのに
引き上げられてしまった
すっかり晒されてしまった
自ら
だからホラ
また目醒めて顔を覆ってしまう
幸せなんて思うから
あのコの何もかも奪っておいて
約束守れなかったのに
失って怖いものなど
つくってはならなかった
いま
あなたを失くすのが
恐ろしい
大きな口に呑み込まれても
今度は自力で上がらなければ
あなたの処へ
本当に
行けたとは言えないのでしょう
進めるように
見てて
逃げない
自ら
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嘘のない 恋愛
なんてもんが
嘘だ
と思う
相手を想い遣って
つく嘘だってあるわけだし
我慢して
出る言葉が本心でないこともある
だけど
好きでもないのに好きとは言わない
確信無いまま
愛の言葉は絶対無理
自分を偽るつもりはなくても
あなたに嘘がつけなくて
つきたくなくて
黙っているのも
嘘になるかな
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好き のうちはいい
好き って色んな意味があって便利だから
時には友達の延長だったり
軽い気持ちなんだろうな、と軽んじることもできたし
興じて楽しむことができた
思っていたよりも重くなってきて
応える自信がなければ
逃げてもよかったし
深追いされなければ
思い返すことがなければ
逃げて間違いじゃなかったとホッとするし
愛してる と感じてしまったら
お互いに入ってしまったら
覚悟が必要で
失うことへの不安なんかが影を潜めてやってくるし
本当にそうそう思えないことなので
どうかあなたにも
そうそうあることではないと思いたい
愛だけは多用せず
同じ意味で遣う人だと信じています
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図太いな
いっそ殺せ、と思ったことはあるけど
死にたい、と思ったことはない
気付いたら
何日も口にモノ入れてなくて
何日も寝てなかったので
病院にいるのに運ばれてしまった、間抜けはあるけど
死にたかったわけじゃない
ただ本当に
起きたことを受けとめれる器がなかったからか
何もする気が起きなかっただけで
死にたいとか
純粋な思考や気持ちがあったわけでもなくて
でも未練とかも無かったから
怖いもんとかもそうなかったな
今は怖いもんだらけで
幸せなんやなって思う
本当に有り難いな
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あなたは アッと言う間に何処かに行ってしまうから
全国の天気や災害を
受信できるよう設定中
昨日は ねぶた だそうで
いきなり着信アリ
会話もないまま
ピ〜ヒャララ♪
私みたいに可愛い!と
…回る金魚…
ムービーメール
いつも一緒だから
僕が目にしたものは
全部見せたい
悲しいことがあった日で
言わないけど
本当にタイミングよく慰めてくれたようで嬉しかった
たとえ金魚と並べられても
赤い金魚に涙が出たよ
本日南下の宿は
広大な墓場前らしく…
恐怖新聞ですか…
毎日ありがとう
ゆっくり休んで
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いろんな見方をされるよね
対極にあるものに例えられたりするし
そう見えたのなら
そんな態度を取ったのだなと思う
優しくないのに 優しいと言ってくれる人もいたりして
確かに私はその人が好きだった、から優しくしたし
ある意味どうでもよかったから無責任に
優しく出来た場合もあった
好かれたいという意識が
あるのだろうから
いろんな自分があるのだなと思う
が、
誰にでもとは思わないので
たぶん勝手な人だなと思う
みんなに嫌われたくなくてイイコになってしまう…と
一回り以上年下のコに相談された
否定するんじゃなくて
一人の人に好かれる事って本当、難しい
みんな より
大切な人達に好かれてった方が楽になってくよ
みたいな曖昧な返事しか出来なかったけど
だってホラ世知辛い世の中だから
何が正しいかなんて判らない
私を解明解釈しようとする
私は あなたが居ればいい
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何もかも睨み返して
生きるために
決して見逃さない子供
だったろう…
ある意味当たってたのか
あなたは私を
捕える様に見逃さなかった
それが多少なりともの
柔らかい意味を持つものであれば違っていただろう
その突き刺すような眼に
ゾクゾクして
何度も抱かれた
その閉じることなく見下ろす眼が見たくて
私は何度も見返し見開いて
恋愛ではなく
ただ填まった
初めてだった
好きな所より嫌な所をあげれる男に
嫌いになれない
執着した
でも時折
私が母親だったなら
あなたを捨てずに
抱いたわ
頑として外さない癖のある眼を見て
疵のある厚い躰を見て
弱くて寂しげな子供のあなたをも
私は幾度も
抱いたのよ
抱いているのは 男から
ばかりではないわ